【大特集】調整される2025年

③財政危機を無視した「トランプのアメリカ大繁栄戦略」

今回トランプが返り咲いたのは、第一期でトランプがやるべきことが出来なかったからで、4年間の期間を与えられて準備したことになっている。

トランプは2016年の大統領選で「ディープステイト」(軍産複合体などアメリカの影の指導層と言われる)をぶっ潰すと言ったが、それが本音ではなかったように、第二期トランプ政権が打ち出す対中制裁関税、半導体、次世代情報事業ファーウェイ締め出し等、厳しい対中敵対政策も表向きでしかない💡

トランプのアメリカ・ファーストで米国内の対立が激化、欧州も右翼、ナショナリストとリベラルの対立、日本を除く世界はあらゆる面で分裂が深まっている。「アメリカ・ファーストとは他国の犠牲でアメリカが利する」ことだから、対抗上他国も自国の利益優先にならざるを得ない。

COP29(気侯変動協力のための国際会議)も、犠牲を払うより自国の利益優先で不調に終わった。バイデンは、トランプが離脱した気候変動抑制のための基本合意であるパリ協定に復帰したが、第二期トランプ政権は再び離脱を決めており、トランプの一言であらゆる国際協力がとん挫に追い込まれている。

グローバリズム、国際協調が後退し、自国第一主義、利己主義が台頭している今日。

「人は環境の動物である」

協調から孤立、自己利益中心の国際的潮流に人々は巻き込まれている。

国内の分断もなく、国民の金融資産がGDP(610兆円)の約4倍(2,200兆円)もある奇跡的に裕福な日本でさえ、「能登半島よりウクライナの方が大事なのか!」という声が上がり始めてきたが、それでも総じて日本はカネ持ちで衣食が充実しているため、礼節を重んじている世界唯一の国である。

アメリカが典型的モデルであるが、実はここ20年間で富裕層と貧困層の格差が広がると同時に、中間層が消滅寸前になっている。

アメリカは1%の富裕層が、アメリカの資産の80%を保有している状況にあり、この傾向は世界に広がっている。中間層の多かった日本も、今やアメリカ同様に中間層が減少し、貧困層が増え続けている。

日本政府もアメリカ政府同様、所得再配分などの対策を怠り、貧富の差の拡大を放置してきたことが今になって取返しのつかない状態になっている。

アメリカの財政は悪化の一途で、遂にアメリカの累積債務は返済不能の36兆ドル、GDP29兆ドルの1.24倍(124%)に至っており、日本の財政もアメリカと同様に悪化の一途で、累積債務は1,200兆円以上とGDP(610兆円)の2倍(200%)。

2023年8月米政府機能停止問題が浮上した時、国際格付け大手フィッチは米国債格付けをAAAからAA+に一段階下げた。2025年3月に米債務上限引き上げができなければ、2023年8月同様に政府機能停止、米国債不履行問題が起きるため、再び米国債の格下げが予想される。

日米共に国債利払いが国家財政支出の大きな割合を占めており、アメリカは米国債の利払い額が防衛費を上回る事態になっている。

トランプは、このアメリカ財政窮状をどう解決しようとしているのか?

トランプの関税政策は消費者(輸入依存)を犠牲にした製造業者優遇策であり、規制緩和と法人税減税も製造業者のためである。

中国に対して高関税を課し、在中米企業の米国帰還に法人税5%などの優遇策で誘導すれば、軒並み帰還が促進されるだろう。トランプの対中高関税政策の狙いは、中国からの対米輸入の3割を占める在中米企業からの輸入にある。

アメリカの生産拠点を中国へ移したことで、アメリカでの設備投資と雇用が奪われたというのがトランプの見解であり、米企業が中国からアメリカへ戻れば、設備投資が増え、雇用も増える。

トランプの基本戦略は「何事も中国に依存しない」こと。なので、アップルなどの重要産業の生産拠点が中国というのはトランプにとって許し難きことになる。中国をはじめ、競争関係にある国はどこであれ、自国の生産拠点を消費地のアメリカへ移転させるのがトランプ本命戦略であることが分かる☝️

トランプは、いかなる国のいかなる産業も一旦アメリカに生産拠点を移せば、アメリカが首根っこを押さえることが出来るという考えの中で動いている。同時にトランプは世界中に対米投資を呼びかける。

トランプが5回も倒産して不動産王になったように、アメリカに投資する他国の資金は永遠に帰ってこないことだけは確かであるが、世界がそれなりに依存しているアメリカを繁栄させることも確かである。

今後、いかに国際資金をアメリカに一極集中させるかがトランプの腕の見せ所であり、国際資金が天から降ってきて大規模設備投資が続き、雇用が増大して所得が伸び続ければ、アメリカは自ずと繁栄する。

このように、今回の大統領選でウォール街(ユダヤ資本)がトランプを支持したのは、トランプのアメリカ繁栄論を買ったからであることが分かる。

そう考えると、トランプがなぜビットコインを金融資産として認め、政府が保有することもあり得るような発言をしたのかも見えてくる…

発言した結果、ビットコインは10万ドルを超える場面もあったが、仮想通貨のビットコインは、通貨として、資産としての価値を算出することはできない。

今、ビットコインが10万ドルを超えたとか10万ドルを割ったとか高値を付けているのは、ビットコインの価値に関わりなく、投機筋の買い手が多いからに過ぎず、トランプはこの事実を百も承知である。

実際、政府がビットコインを保有すればまだまだ価格は上昇し、100万ドルにまで上がることもあり得る。

トランプはビットコインで10倍儲けて売り逃げるつもりなのか…ビットコインもまた世界から資金をアメリカに集中させるための一手段であり、トランプはビットコインを暴落させ、世界に損をさせ、一人アメリカが儲ける準備をしていることも頭に入れておくべきでしょう📉