③「カネがモノを言う」(金融万能時代)が限界に
17-18世紀の産業革命と世界の民主化とは深い関係がある。
固定化された身分制度を基盤とした封建主義時代、どの国の国内総生産も不変であった。
絶対王政が崩壊し、民主主義体制になると、今まで先祖伝来鍛冶屋であった家庭の倅が政府の財務官僚になり、かつての農奴で名前さえなかった家庭の娘がかつての貴族家庭の長男と結婚するようになった。いかなる才能も決められた分野に固定されていた封建主義の壁が崩壊し、神から与えられた才能が自由に発揮できるようになった。
こうした民主主義革命が進んでいるちょうどその時、産業革命が起きたように、個人の自由を保障する民主主義と産業革命は切っても切れない関係なのである。
18世紀に西欧で起きた産業革命により、世界は大量生産・大量消費の時代となり、西欧列強は原材料と新たな市場を求め、大航海時代・植民地時代になった。この時代、西欧の経済を主導したのは、モノ造りの産業資本。
15世紀に入り新天地・新市場としてアメリカ大陸が発見され、移住と投資が盛んになると、産業の自己資本では不十分となり金融に頼るようになった。やがて、通貨を発行する中央銀行を中心とした金融体制が確立されて今日に至っている。
ところが、万能と言われた今日の金融体制の機能不全が指摘されるようになってきた。今日では、どこの民主主義・自由経済国でも、通貨発行権を持つ中央銀行は、通貨を使う国家(政府)から分離独立しており、日本の日銀もジャスダック市場に上場している株式会社であって国家の機関ではない。
従って、中央銀行は国家に対して債権者であり、国家は中央銀行に対して債務者である。
現在、アメリカをはじめ、日本を含む世界の先進国の財政は潜在的破綻状態に陥っていて、これを解決するには二つしか方法がない。
一つは、中央銀行と国家との債権債務関係を無くすこと。つまり、ケネディ大統領が1963年2月通貨の発行権をFRBから国家に戻すための大統領令を出したように、FRBを廃止して国家が国家の通貨を発行するようになれば、中央銀行(FRB)に対する国家の債務は解消される。しかし、残念ながら1963年2月に大統領令を出したケネディは同年11月22日に暗殺された。
二つ目の解決策は、企業の会社更生法のように、国家財政をテクニカルに破綻させることである。つまり、国家が債務を棚上げし、出直すこと。
法的に国家の債務を、例えばアメリカの場合50兆ドルなど一定の上限額で固定し、棚上げして国家債務をゼロからスタートさせることである。ただ、国家債務を固定することは債務が払われないことなので、対米債権国に対して債務不履行になり、世界的信用恐慌になりかねないため、やはり中央銀行の特権を廃止することがベストか…
しかし、アメリカの場合問題なのは、中央銀行の株主であるユダヤ資本の存在。国家に対して債権者である中央銀行のオーナーとして債務者の国家を支配してきたユダヤ資本が、中央銀行の廃止を許すだろうか。国家に通貨発行権を移す場合、ユダヤ資本は常に大統領と財務長官を決めることが出来なければFRB廃止を阻止するだろう。
民主国家のアメリカでは、選挙においていくらユダヤ資本の影響力が大きいと言っても常にキングメーカーになれる保証はなく、そうなるとユダヤ資本にとっては国家債務の棚上げしかない=アメリカ株式会社の会社更生法適用である。
通貨発行権を国家に移行しようとした歴代の大統領はことごとく暗殺、または暗殺未遂であった。
しかし、トランプはFRBを廃止し、トランプダラーを発行する等と発言しているのに、なぜイスラエル右派のユダヤ資本は大統領選でトランプを支持したのか?
オバマ大統領は選挙キャンペーンでウォール街を敵視したが、オバマ政権下では財務・金融等重要な経済閣僚はウォール街の大物ばかりであった。トランプは2016年の大統領選でディープステイト(軍産複合体)を潰すと発言。しかし、蓋を開けたらトランプ政権閣僚は、安全保障関係ではネオコン、経済閣僚はゴールドマン・サックス等ディープステイト一色。
オバマとトランプは正反対に見えるが中身は同じなのである。