米中冷戦において、アメリカの対中戦略の中心は、日本をはじめとする同盟国による対中軍事包囲網構築。
アメリカは日本の防衛費倍額をはじめ、オーストラリアの8兆円相当の原子力潜水艦など、同盟国の防衛費負担で中国の軍事力を押さえようとしています。
その米中軍事力バランスは、実際のところ双方の通貨力にかかっており、ドルと人民元の通貨戦争が見えないところで熾烈な戦いをしているという事実。そして、ドルにも人民元にも大きな弱点があるということ。
ドルと金の交換制廃止のニクソンショック以来、ドルはペトロ本位制(中東原油取引通貨)で支えられており、サウジアラビア主導のOPECが人民元を原油取引通貨に加えれば、ドルは暴落必至。これがドルの弱点。
人民元は、管理変動為替制で1ドル6.9元前後に毎日調整される準ドルペッグ制。人民元を原油取引通貨に加える準備をしているサウジアラビアのレアルは1ドル3.75レアルでドルとペッグしている現状。
中国はアメリカに育てられながら一人前になりつつあるものの、まだ独り立ちできる状況ではありません。また、サウジアラビアもアメリカに甘えて育てられているため、中国もサウジもまだアメリカを倒すわけにはいかないのです。
中国は外貨準備のドル資産を130兆円から80兆円まで縮小し、その分だけ金(ゴールド)を増やしています。しかし、中国はこれ以上ドル資産を売ると輸入代金が払えなくなるためドルを売れない。サウジも同じ理由で外貨準備のドル資産を縮小できない。
FRBの利上げでドル価(相対価格)は上がっていますが、購買力正価(絶対価格)は時間とともに下げ続けていることが分かっているのに誰もドルを売れない状況なのです。
しかし、市場でドルを売り叩くこともせず、また人民元を原油取引通貨にすることなく、ドル基軸を人民元基軸に切り替える恐るべき秘策を持っていることは知っている人は極少数。
ドル暴落のインパクトも与えず、ユダヤ資本が準備している新金融体制にも支障をきたさない方法があります。
米中冷戦は全く新たな展開になっていくことでしょう。