日本人だけが実現できる100年に一度のチャンス

市場での儲けは厳密に言えば利益ではなく「差」であり、資本金で原材料を買って労力を加えて作ったモノを売って得た利益ではありません。
ウクライナ戦争が始まる前に兵器産業株を買っていたら、戦争が始まり株価が上がったので売ったら3割儲かった。この3割の儲けは利益ではなく、売り買いの差であるから「差益」と言います。

安いコストの材料で工夫して作ったモノが高く売れて出た利益は本当の利益であって蓄積することができますが、株を安く買って高く売って出た利益は、株を高く買って安く売って出た損と同額であるため理論上貯蓄できない。
つまり、株の売り買いで儲けた人の 100万円は株の売り買いで損をした人の100万円であり、損した人の懐から儲かった人の懐へ(市場を通して)損と得の同額のカネが移動したということです。
この市場原理を「ゼロサム」と言います。
このように実体経済での利益と市場での差益の違いを先ず明確に認識しておく必要があります。

そして、市場は「タライ論」がベースとなっている。タライ=市場、水=資金量、魚=経済。
タライの水が増える時とは、金融緩和で市場の資金量が増加する時。また、タライの水は澄んでいるときと濁っている時があり、澄んでいる時とは政策金利(公定歩合)はゼロの時で、水が濁っている時とは公定歩合(政策金利)が上がっている時。

水が澄んでいる時は魚が泳ぐ時の抵抗がなくて泳ぎやすく、水が濁ると抵抗が増して魚が泳ぎ難くなる=経済が低迷。
そして、魚が泳ぐためには餌が必要ですが、餌とは公共投資などの財政出動のこと。タライの水が増えて澄んでいて魚が泳ぎやすくなっていても餌がなくては泳げないため、魚がタライの中で元気に泳ぎ回るには、タライに水が十分にあって、水の抵抗がなく、さらに十分な餌がなくてはなりません。

もう一つ忘れてはいけないことは魚は生き物であること。
タライに溢れるほどの水があり、水の抵抗がなく、十分な餌があり、元気よく泳ぎ回っていても、いつか疲れて泳げなくなる。魚が生き物であるように経済も生き物で、経済環境がいくら良くても好況はいつまでも続きません。

今後のアメリカ経済をタライ論で言えば、10年以上続いたタライの水量増加(量的緩和続行)、水の抵抗低下(ゼロ金利金利政策)、さらに増大する餌(連続財政出動)で活発に泳ぎ続けた魚(成長を続けた経済)は疲労してきた(成長が鈍化してきた)…という状態。

経済がピークに達したところでFRBが引締め政策に転じたことに注目する必要があります。急にタライの水が減り始め、同時に水が重くなってきて餌まで減ってくると、大量かつ無抵抗の水の中で十分な餌を与えられながら泳ぐのが習慣になっていた魚はショックになり異常な動きに…
株式市場は乱高下を続けているのはそのためであり、このままでは魚は死んでしまうかもしれない。タライの魚と同様にアメリカ経済の先行きは不確定且つ不安。
先が見えない時に市場で儲けることは難しいため、2022年に入ってから市場から引き上げる投資家が増えている現状。

迫り来る世界不況でドルの国際需要が落ち込むことによりドル安が進行、一方アメリカの不況の影響が少ない日本へ国際資金が殺到するので急激な円高になるのでは…

いよいよ「日本買い」のチャンスと考えるべきタイミングか。