■テクニカル分析■
テクニカル分析とは、チャートを「テクニカル指標」と呼ばれる指標を用いて分析する手法のことです。テクニカル指標を活用して株価チャートを見ることにより、一定の法則性を見出すことができ、確率の高いトレードをすることが可能なので、多くのトレーダーに活用されている分析手法です。
一般的によく使われるテクニカル指標
●ローソク足
ローソク足は、テクニカル指標において基本となる指標です。ローソク足を見ることで価格の動きを瞬時に読み取ることができ、ローソク足の形によって、今の価格の状態も見分けることができます。
●移動平均線
移動平均線とは、決められた期間の価格の平均を計算して出た値を線で繋いだものです。移動平均線にはトレーダーの心理状態が秘められているので、そこから株価が上がりやすいのか・下がりやすいのかを判別することができます。
●ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは、価格の平均からどれくらい値動きにバラつきがあるのかを標準偏差を用いて算出したものです。
●RSI
RSIは、一定期間の価格の値上がり幅と値下がり幅から“値動きの強さ”を数値で表したものです。対象の銘柄が、買われ過ぎなのか・売られ過ぎなのかを判断することができます。
●MACD
MACDは、短期移動平均線と中長期移動平均線の2本の線の推移を見る指標です。相場の強さから買いサイン・売りサインを読み取ることができます。ダイバージェンスもMACDを使ってみます。
●ストキャスティクス
ストキャスティクスは、現在の株価と一定期間の高値と安値を比較して算出される2本の線からなる指標です。対象の銘柄が、買われ過ぎなのか・売られ過ぎなのかを判断することができます。
●一目均衡表
一目均衡表は日本生まれの指標で、5本の線と雲(先行スパン1・先行スパン2という2本の線に囲まれた部分)からなる指標です。それぞれの線や雲の位置関係から相場の動きを予測することができます。
以上が一般的なテクニカル指標になります。
移動平均線だけでもトレードの際の材料になります。また、指標が多すぎるとチャートが見にくく感じることもあるので、指標全てを活用するのが必ずしも良いというわけでもありません。
■ファンダメンタル分析■
ファンダメンタル分析とは、景気動向や財務状況などをもとに将来の価格を予測する手法のことを言います。昨今では、株価に関してはファンダが通用しないケースが増えていますが、暗号資産やFXにはまだまだ活用できるため覚えておくとプラスにはなります。
『教科書通りに説明すると』…
例えば、株式投資でファンダメンタル分析を行う場合、投資先の企業の財務状況や業績を分析して、現在の市場価格が割安か割高かを判断します。そして、市場価格が割安という結論が出れば株式を購入して、株価が適正価格になったら(本来の価値まで上がったら)売却するというのがセオリーになります。
暗号資産のファンダメンタル分析も株と同じように、通貨の開発元の財務状況や活動内容などから組織としての成長性や健全性を分析し、それをもとに通貨の将来の価格を予測します。暗号資産に関しては、ファンダ分析はかなり有効です。
●財務状況や活動内容はネットで調べる
暗号資産の開発元の『財務状況』は公式サイトで。『活動内容』はTwitterやFacebook、TelegramなどのSNSや、Discordなどのチャットツールを使って情報収集するのが一般的です。※活動内容は公式サイトでも閲覧できる場合が多いですが、最新の活動はSNSを通じて告知している通貨が多いため、最新の情報を入手したい方はSNSを利用しましょう。
財務状況を公式サイトで公表している通貨の例としては、リスク(Lisk/LSK)が挙げられます。リスクの公式サイトでは、プロジェクトの概要とともにに、2019年8月からの財務状況を公開しています。ただし、すべての通貨がリスクと同じように財務状況を開示しているわけではないので注意が必要です。
●景気や経済政策も分析材料になる
暗号資産でファンダメンタル分析を行う際には、発行元の財務状況や活動内容などの内的要因だけではなく、景気や経済政策などの外的要因もチェックする必要があります。例えば、2008年に起こった世界的な金融危機「リーマン・ショック」の際には、株、為替、債権といった金融商品が軒並み暴落しました。
これと同じように、暗号資産にも政治・経済のニュースの影響を受けて価格が変動するという特徴があります。2017年には中国政府が国内のすべての暗号資産取引所に業務停止を要請した際には、ビットコインの価格が1日で15%近く下落。
●テクニカル分析との違い
チャートの動きだけを見て価格を予測するテクニカル分析は、経済や相場についての知識がなくても利用できるというメリットがあります。その反面、世界情勢の変化や経済政策の転換など、時事的な問題が原因となる価格変動には対応できないという欠点もあります。暗号資産のテクニカル分析は「トレンド系分析」「オシレーター系分析」「フォーメーション分析」の3種類に大別することができます。
●ファンダメンタル分析の主なメリット
・価格が変動した理由がわかる
・機会損失の回避に役立つ
・リスク回避に役立つ
・中長期の価格予想に効果的
①価格が変動した理由がわかる
ファンダメンタル分析には、暗号資産に関するニュースや世界の経済情勢などを調べることで、価格変動の原因が把握できるというメリットがあります。例えば、前述した中国政府による暗号資産取引所に対する規制の際も、テクニカル分析だけならビットコインが急落した理由はわからなかったかもしれません。暗号資産の価格が大きく動いた際には、ファンダメンタル分析をすることで価格変動の原因を理解できる可能性が高くなります。
②機会損失の回避に役立つ
運営側が公式サイトやSNSなどを通じて、「近いうちに通貨のアップデートに関する重大な発表があります」というように、価格上昇につながりそうな情報を公式発表前に流す場合があります。このような場合、日ごろからファンダメンタル分析をして情報収集をしていれば、価格が上昇する前に通貨を購入し、利益を得ることができる可能性が高くなります。
③リスク回避に役立つ
同じように、ファンダメンタル分析はリスク回避にも役立ちます。例えば、政府による暗号資産の規制など、価格下落につながりそうなネガティブなニュースが流れた際には、いち早く情報をキャッチして所有する通貨を売却することで価格下落の被害を最小限に抑えることができます。
④中長期の価格予想に効果的
通貨の発行元の財務状況や活動内容を参考にするファンダメンタル分析は、中長期の価格予想に向いています。発行元の財務状況や通貨の開発状況に関する知識があれば、その通貨の価格がこれからどのような推移で移動するのかを予測しやすくなります。
●ファンダメンタル分析のデメリット
ファンダメンタル分析がどんなときでも万能かと言えば、決してそのようなことはありません。暗号資産の価格変動は、ファンダメンタル分析やテクニカル分析では把握できないようなケースが少なからずあるからです。例えば、大口投資家が何らかの事情で現金が必要になり、保有している通貨を大量に売却した場合、他の投資家たちにはなぜ価格が下落したのか理由がわかりません。このように、ニュースなどの形で表には出てこない原因で価格変動が起こるとき、ファンダメンタル分析は機能しません。
●ファンダメンタル分析をする前に覚えておきたい重要ワード
暗号資産でファンダメンタル分析を行う際に、暗号資産独自の分析材料となる3つのワードについて紹介します。
①半減期
半減期とは、暗号資産のマイニング(採掘)報酬が半分になるタイミングのことをいいます。ビットコインの半減期はおよそ4年に一度の周期で訪れ、3回目となる直近の半減期は2020年5月に迎えました。半減期の前後は、ビットコインの価格が大きく変動しやすいという傾向があります。例えば、2016年7月にあった2回目の半減期の際は、5月には4万円台だった価格が半減期当日には7万円台まで上昇しました。また、2020年5月の3回目の半減期の際は、4月に70万円前後だった価格が、5月には100万円前後まで高騰しました。
②バーン(Burn/焼却)
英語で「焼却」を意味するバーンは、すでに発行し市場に流通している暗号資産の枚数を減らす行為のことを意味します。通貨の供給量を減らすことで希少価値を上げ、価格を上昇させるのが目的です。最近では、2019年11月にステラルーメン(XLM)が総供給量の約半分となる550億トークンをバーンしたことを発表し、それに伴い価格が約20%急騰しました。半減期と同じように、バーンも通貨の価格に影響を与える可能性が高いため、暗号資産のファンダメンタル分析では重要な要素です。
③FUD
暗号資産の情報収集をしていると、よくFUDというワードを目にします。FUDとは、Fear(恐怖)、Uncertainty(不安)、Doubt(疑惑)の頭文字をとった造語で、暗号資産だけでなくマーケティング業界などでも使われています。FUDは、簡単に言うと「デマ」や「ネガティブ・キャンペーン」のような意味合いで使われます。
暗号資産の世界では、価格を自分の思い通りに動かしたいと考える人たちが、あえてデマの情報を流すことで価格操作をしようとする場合があります。そして、このデマのことをFUDと呼び、「その情報はFUDです」や「FUDに気をつけてください」というように、おもに注意喚起をする際に用いられます。
●情報収集方法
先述の通り、暗号資産でファンダメンタル分析をする際は、FUD(デマ)やフェイクニュースに騙されないために、信用できる情報源を見つけることが重要です。ここでは、信頼性の高い4つの情報源をご紹介します。
①政府・行政機関
政府・行政機関が発表する暗号資産関連の情報は、ファンダメンタル分析をする上で欠かせない分析材料です。日本の場合、金融庁や経済産業省などが該当します。また、暗号資産は世界中で取引されている金融商品であるため、国内だけでなく、外国政府の発表する情報にも注目する必要があります。特に、アメリカや中国などの経済大国が発表する情報は市場に大きな影響を与えることが多いため、可能な限りチェックするように心がけましょう。
②暗号資産取引所
暗号資産取引所が発表する情報も市場に大きな影響を与えます。特に、新規上場や上場廃止に関する情報は価格変動に大きな影響を与える可能性が高いため、欠かさずチェックしましょう。
③仮想通貨の開発・運営チーム
仮想通貨の開発・運営チームが発表する公式情報は、ファンダメンタル分析をする上で不可欠です。特に、通貨の技術的なアップデートや大手企業との提携に関する情報などは、価格上昇につながりやすいもっとも重要な情報です。TwitterやFacebook、TelegramなどのSNSで公式アカウントをフォローして、運営チームからの情報をいち早くゲットしましょう。
④ニュースメディア
新聞やニュースサイトなどのメディア媒体も、貴重な情報源です。特に、暗号資産関連のニュースを配信するウェブメディアは、鮮度の高い情報が入手できるのでおすすめです。自分一人で情報収集をするのは限界がありますが、こうしたメディアをうまく利用することで、気になる情報を効率的に集めることが可能になります。
■ドミナンスチャート・ドミナンス理論■
●ドミナンスとは?
英語で「dominance」意味は支配や優勢を表す言葉になりますが、暗号資産でのドミナンスと表現する場合、『占有率』を表します。
※ 占有率の例
暗号資産市場全体の価格が100億に対し、ビットコインの時価総額が50億なら、ビットコインの市場占領率は50%になります。但し、ビットコインの占有率が50%のままで、市場全体の価格が50億に減った場合、ビットコインの時価総額は25億になります。なので、占有率が50%だとしても時価総額が変化している恐れがあるため、市場全体の時価総額にも注意し、市場の流れを把握する事が最も重要になります。
●ドミナンスチャートの確認方法
ドミナンスチャートを確認する方法はいくつかあります。
①CoinmarketCapにて確認
②Twitterで確認する
Twitterで確認する方が楽だ!という方はTwitterの検索にて「ドミナンス」のワードで検索すると簡易的に確認する事ができます。
●ドミナンス理論とは
Twitterで有名だった「ドミさん」という方が提唱した理論で、ドミナンスに応じて景気循環が起こる事を利用して儲けようという理論です。
ドミナンス理論では3つの期間で分かれます。
①下落期間:ビットコインのドミナンスが48%〜52%の時は全通貨の下げ局面
②暴騰期間:ビットコインのドミナンスが48%〜52%を超えてくると、下落期間から転換してビットコインの価格が急騰し高値をつける。その後、ビットコインの価格が上がりにくくなりアルトコインに資金が流れ始める。
③暴落期間:アルトコインに資金が流れ始めることにより、ビットコインのドミナンスが下がり始め、ビットコインの価格も下がり始めることによりアルトコインの価格も続けて下がっていく。
●ドミナンス理論をまとめると…
①アルトコインへの新規参入資金が増える
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②アルトコインへの新規参入資金が増えることでビットコインへ流れる資金が減り、アルトコインが盛り上がる。
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③新規参入が尽きるとビットコインが暴落し、アルトコインの方がより暴落する。
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④アルトコインの暴落によってビットコインよりもアルトコインが下がり、アルトコインから人の心が離れ盛り下がる。
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⑤ビットコインは下がりつつもBTCドミナンスが少しずつ回復し、市場参入資金におけるビットコインの取り分が増える。
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⑥ビットコイン最高値更新の後も更に上がり続け、アルトコインよりビットコインが儲かる為、新規参入の人もビットコインに集中してさらに上げる。
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⑦ビットコインが上がり過ぎたタイミングまで行ってから、ビットコインは下げつつアルトコインに資金が流れアルトコインの盛り上がりが始まる。
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⑧そして①に戻る。
暗号資産の市場は基本的にこの繰り返しが行われていると言えます。
このドミナンス理論に基づいて、ドミナンスを見つつビットコインとアルトコインをバランスよく投資していきたいですね。
